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カーテンも明けない薄暗い部屋で、スマホの画面がこの世でただ一つの星のように光っていた。
小さくて薄っぺらい掌の中に納まってしまうものが、何故そんな風に見えてしまうのだろう。
自分でもよくわからない。
でも、私はこんなちっぽけな光に、いつだって振り回されている。
こんなこと、どうせなら黙っていればいいのに、と醜く悪態をつきたくなる。
読みたくもなかった。
一人、秘密で帰ったのなら送ってくるべきではないと思うのだ。
そうやって彼は、いつだって私の心を揺らがせる。
こんな時、やさしい彼を、酷くずるい人に感じてしまう。