綺麗に晴れた青い空。
時期は5月。
高校生2年生になった愛蘭は、瑠偉に屋上に呼び出されていた。
「おそいなあ」
まったく。
自分から呼び出しといて待たせるなんて。
愛蘭が屋上に来てからもう15分以上経っている。
その時
ガチャ。
屋上へのドアが開いた。
「わりぃ。顧問に残されてた」
「もう!遅い〜!」
瑠偉は急いで走ってきたのだろう。
息が切れていた。
少し天パのかかった髪の乱れを整えながら歩いてくる。
「でさ、話があるんだけど」
き、きた!
「愛蘭が好きなんだ。付き合ってほしい」
やっぱり。
愛蘭は瑠偉の気持ちに気づいていた。
去年の秋からずっと。
そして愛蘭も…
「わかった。付き合う」