君の中から僕が消えても僕は君を覚えている。【完結】



「ご、ごめん、考え事」

「何かあった?今の長田さん?」

「うん。里緒」

「……そっか、あ、紅茶。どうぞ。ガムシロはお好みで加えてね」

「ありがとう」


槙野くんの視線を感じていたけど、私は動揺を隠す様にミルクを入れると一気に紅茶を飲んだ。
冷たい液体が喉を流れて行く。


「もしかして。喉、渇いてた?」

「え、ち、ちが……くないです」


一気に飲み過ぎた。
違うっていうのもおかしいし。


口をモゴモゴさせながら、私は再度紅茶を飲む。


「大丈夫?」


心配そうな顔をする槙野くん。
平然としなきゃいけないのに、どうしたらいいのかわからない。


槙野くんに変に思われちゃうじゃん。

えと、えっと。
必死に頭で考えていると、机の上にあるワッフルが目に入った。

だから、唐突に口にした。


「わ、ワッフル食べたい」


わざとらしいぐらいに話題を逸らした私。
だけど、今は突っ込まないでもらいたい。