君の中から僕が消えても僕は君を覚えている。【完結】



「母さん、長田さんは?」


びっくりした槙野くんが母親に尋ねると、

「お友達なら帰ったわよ」

と言われて私と槙野くんは目をパチパチとさせた。


帰った?里緒が?
そうだ!ケイタイ。そういえば、槙野くんの部屋に置きっぱなしにしていた。


慌ててケイタイを確認しに行くと、ライン通知が一件。


【先にかえるっぴ!気が利く友人に感謝しろよ~?あ、ワッフルめちゃうまだから☆】


どういう事だ。
確かに机の上に美味しそうなワッフルが置いてある。
これが手作りだというのなら、毎日作ってもらいたいぐらいだ。


気が利くって、私が槙野くん好きだとか思われている?
勘違いされているよね?



「長田さん、なんだって?」

「えっ!?あ、えっと用事思い出したから先に帰るって」

「そっか。残念。挨拶ぐらいしたかったんだけどな」

「大丈夫大丈夫、明日言えばいいよ」


あはは~って笑ってみせたけど、内心パニックだった。
槙野くんの部屋で二人きりとか、いきなりハードル高くない!?