君の中から僕が消えても僕は君を覚えている。【完結】


ホームルームも終え放課後になり、里緒と話しながら私は槙野くんの元へと行く。



「槙野くん。一緒に帰ろ」

「えっ、あ、うん」


私がそう声をかけると、槙野くんは慌ててカバンに教科書を入れる。
それから、私の隣に並んだ。


「ねえ、槙野って家どっち方面なの?」


そう尋ねたのは里緒だ。


「僕の家はここから歩いて十分とかなんだ」

「えっ、そんな近いの?」
「近過ぎじゃない!?」


私と里緒はほぼ同時に声を発していた。
朝早いのもなんか納得。

いや、槙野くんならそうでなくても早そうだけど。


「ここら辺って結構金持ちが住んでた気がするんだけど。槙野の家もでかいんじゃないの?」


一応、この高校は都心部にある。
私は高校までバスで通っていた。


駅から自転車を利用する人もいるし、私みたく学校近くで停まるバスを利用している人もいる。
里緒は自転車派だ。
と、いうのも学校行きのバスが近くに停まらないからだと前に聞いた。