君の中から僕が消えても僕は君を覚えている。【完結】


「どういう事?」


私が尋ねると、嬉々として里緒が説明を始めた。


「私、パンに飽きてるじゃん?槙野はお弁当に、瑠美子はおにぎりに。
だから、それを交換するの」

「それって里緒がお弁当食べたいだけでしょ」

「えへ、バレた?」


里緒はイタズラがバレた子供の様に肩を竦めて舌を出す。


「でもさでもさ、面白そうでしょ?」

「うん。面白そう。僕もそれしたいな」


懲りずに続ける里緒に返事をしたのは、槙野くんだった。
予想外の返事に驚いたのは私だ。


「だよね!?」


里緒は仲間が増えたと思ってはしゃいでいる。
こうなってしまったら頷く以外私に選択肢はない。


「そうだね、交換してみようか」

「やったー!明日、早速明日!」


私からの許可が出て更に騒ぐ里緒。
正直、毎日具が変わるとはいえおにぎりに飽きていたところだ。


私としても里緒の提案はありがたい。
明日交換しようと話がまとまったところでお昼休憩が終わるチャイムが鳴った。