君の中から僕が消えても僕は君を覚えている。【完結】



「やっば!後三分なんだけど!」

「本当に?じゃあ行こうか」

「うん!」


二人して立ち上がり、制服についた芝生を払うと教室へと向かった。


途中槙野くんはお手洗いに寄ると言っていたから、私だけ先に教室に戻る。
と、同時に授業開始のチャイムが鳴った。


「瑠美子、どこ行ってたの?」


目の前に座る里緒が、後ろを向いて尋ねて来る。
私はへへっと笑いながら「内緒」と答えた。


「何それ~。教えろし」

「今はまだ内緒。後で教える」

「ふうん?テスト終わったらとりあえず、どっか遊びに行こうよ。
その時にでも教えて」

「うん、わかった!そうしよ!」


里緒はその返事に満足したらしく、前を向いた。
チャイムが鳴り終わって少ししてから槙野くんが教室に入ってくる。

先生がまだ来ていなかったからセーフだ。