「槙野くんが自分を殺してしまうのは、それからでも遅くないでしょ?」
「……だって、それで好きになってくれなかったらやっぱり僕がダメだったって思うじゃないか」
「うん、だからさ、そこから生まれ変わったらいいじゃん」
「ダメだったのに……チャンス、あるかな」
「槙野くんが諦めないなら。なんて、偉そうかな」
「ううん。そんな事ないよ」
首を振った槙野くんは、私の顔を真正面から見つめた。
「今まで勇気が出なくて、藤さんに何も伝えられなかった。
だから、これからはちゃんと伝えるよ。
迷惑なら言ってね。やめるから」
「そんなわけないじゃん。迷惑じゃないよ」
「よかった。あ、今何時だろう?そろそろ午後の授業始まるんじゃない?」
「忘れてた」
私は慌ててケイタイを取り出すと時間を確認する。
昼休みは残り三分だ。



