君の中から僕が消えても僕は君を覚えている。【完結】



「ううん、今はよくてもきっとこれから辛くなるよ」

「ならない」

「違うんだよ、私は今の槙野くんと仲良くなりたいんだよ」

「今の僕じゃダメなんだよ。それはわかってるでしょ?」

「ダメなんてわかんないじゃん。何でダメって言うの?」


今まで話しした事ないから知らなかっただけなのに。
その機会がなかっただけなのに。


「ダメだよ。僕は藤さんみたいにキラキラした何かを持っていない」

「私はキラキラなんかしてないし、持ってないよ」

「藤さんはキラキラしてるんだよ。僕にとったら」

「だからさ、私が槙野くんを好きになったら槙野くんの全てがキラキラして見えると思うんだ」

「……どういう事?」


槙野くんは訝しげな顔で私を窺うように見る。
私の言っている意味がわからないらしい。



「私がキラキラしてるって槙野くんは言ってくれたけどさ、それはきっと槙野くんが私を好きだから。
槙野くんは去年のリレーの事、凄く褒めてくれたじゃん?
でも、私は違ってたんだよ」

「……?」


更に言っている意味がわからないらしい。
彼は眉を顰めたまま、首を捻る。