君の中から僕が消えても僕は君を覚えている。【完結】



それに、告白もされた事なかったんだから当然だよね。
意識するよ。するなっていう方が無理。


告白いっぱいされている人は平気なのかな。
平然としていられるんだろうか。


私には無理だよ。
ドキドキする心臓を押さえながら、私は教科書に視線を落とす。


先生の声なんて耳を素通り。
全然授業が頭に入ってこない。

とりあえず、ノートを開くと黒板の文字を書き写す。


しばらくダメだ。集中なんて出来ない。
せめて後で復習出来るようにノートに写すぐらいしておかないと。
テストの点数は落とせないんだ。


赤点なんて取ったら、紗奈さんになんて言われるか。

千風を引き合いに出して、きっと罵られるんだ。
あの笑顔で。