呼吸をとめたピエロ



「すいません。怪我をしてしまって」

「わ、結構血が出てるわね……」


会話からしてすぐ終わらないことを察し、少し着崩れた服を整えて白いカーテンを開けた。

が、そこにいた人物に心臓が跳ね上がる。


「……西宮」

「鶴長くん」


俺に気づいた西宮は、驚いたように先生に差し出していた手を引っ込めた。

よく見えなかったが広く赤が滲んでいた気がする。

まさか。

「また、なんかされたの」

「…………」

肯定の沈黙。かと思えば、その表情は。


「嫌やわ。
鶴長くんにはこんなとこばっかり見せてもうて」

……笑っている。