呼吸をとめたピエロ




「まーたサボってるし」

「………」


予想外の早い登場に思わず舌打ちが漏れた。
それを聞き逃さなかった彼女は、瞬時に形の良い眉を吊り上げ目を細める。


「誰に向かってその態度かな〜?」

「タバコ休憩に出てた保健医」

「それは言わないお約束でしょ!」

「っ、ちょ、まっ」

「くらえ!  こしょこしょこしょ」


ベッドに乗り上がった先生は、容赦なく俺の脇腹を攻撃する。脇腹が弱いと知っての非情な攻撃だ。


「ちょ、まじ、やめろって!」

堪えきれず力尽くで腕を引き剥がそうとする。

が、その瞬間ふわりと柔く唇が触れた。


「………あま」

「あ?  わかる?  タバコ変えたんだ」

「ふーん」


親指の腹で俺の唇をなぞり、挑発するような目で俺を見下ろす。広く空いた胸元と、この蠱惑的な目つきは先生の十八番だった。