一輝の家に1日いるわけにもいかず
昼間一緒に家を出て
駅で下ろしてもらい
一輝が仕事終わるまでフラフラしていること
が多くなった。
その頃にはもう自主退学になっていた。
優希やその時の友達連中からは
心配の連絡もあったが、
生きてるから大丈夫とだけ返していた。
16にもなったある日
「お前働ける年になったんだし
仕事してみたら?」
その一言があたしを動かしてくれた。
最初はあたしの幼なじみの樹里の友達が
バイトしている居酒屋に週2日から3日で
出勤していた。
給料があまりにもおかしすぎて辞めたけれど。
その後からは本格的に仕事をしたくて
ハローワークにも通うようになった。
その頃には一輝もあたしの親と
顔を合わせていた。
