あたしの目の前に止まると
手動で窓を開けた。
「お疲れー!早く乗れー!」
へいへい。まあ車体でかいし
バスなんか来たら邪魔になるわな。
いつまでも放心状態でいる優希を
ひっぱたいて起こして車に乗せた。
「はーやく。ほら行くよ。」
いつまで放心状態なんだよ。
無理やり優希を車に突っ込んで
優希の家の近くの店に入った。
店に入るや否や優希は一輝に
「みゆの彼氏さん!
男が付き合ってすぐとかに
トイレとかで襲おうとしてくるのって
どう思いますか!?」
ブーーーーっ!!!
あーあーあーあー。
吹き出しちゃったよ。
まあそりゃ吹き出すよね。
あたしも笑いそうになったもん。
「ゲホッ…はあ!?なんだよそれ!」
あー。そりゃむせますよね。分かります。
優希が詳しく話してくれた内容だと
2つ上に彼氏がいて告白されたから付き合った。
帰り一緒に帰るって事になりどこかのトイレで
襲われそうになった…と。
なんちゅー卑猥な話ぶっ込んでんのこの子。
とうとういかれたのかな??
あたしが頭を抱えていると一輝は
いやに真剣な顔になった。
なにしたこいつ。なにがあった。
「それただのヤリモクじゃねぇの?」
あー、それは思ったわ。
それを聞いた優希はうつむいていた。
そりゃ好きで付き合っててそれ言われたら
そーなるわな。
「やっぱりですか…。」
「優希さー。それを知った上で
どうしたいかは自分の意思だよ。
そっからはあたしらは関与出来ない。
相談には乗れる。でも自分の思った通りの
アドバイスなんか出来やしないからね。」
「みゆ…
うん。分かってるよ。
みゆ、みゆの彼氏さん
ありがとうございました。」
「一輝今の時間危ないから送ろ。
近くまで。」
「お前は友達思いなんだか…
なんなんだかよwww」
一輝ありがとう。
これで優希がどうするか見守るだけだな。
