「あー。おはよ。つか時間遅れてますけど。
遅刻なんですけど。」
その時は待ち時間をゆうに30分は
オーバーしていた。
「わりーわりー!こいつが遅くてよ!
なんか奢っから怒んなって!」
………ちっ。しょうがない。
横に乗っていたのは一輝の幼なじみらしい。
冴えない顔。アニヲタっぽい。
いつも休日にコースにバイク乗りに行く時は
幼なじみに動画をとってもらってるらしい。
まあ。サイトに上げてるくらいだし
そんな事だろうとは思ってたけど…
そこからあたし達はコンビニに入って
行くまでの飲み物やら食べ物やら買って
出発した。
車の中での話は特にあたしが
ついていけるような内容は無かった。
時々話を降ってくるかな。ってくらい。
だからずっと携帯をいじっていた。
mixiのボカロが好きだっていう男の子。
それ以外ともメッセージはしてたけど
一番楽しかった記憶があるのは
この子だけだった。
なんやかんやして目的地近くのコンビニに
到着した。
「え。何買うの?」
「は?昼飯いらねぇの?
コース行ったら帰るまで出れねぇぞ?」
まじかよ。
仕方なくついて行って仕方なくご飯を買って
やっとの思いでコースについた。
