流石に財布置いてくんのは馬鹿だろ。
なんて思いながら財布がないと危ないしな。
無免で捕まられても困るしな。
で思ったあたしは
「いーよ。ドライブ付き合うわ。」
「よし来た!さんきゅ!」
いや。会社どこやねん。
あんまり遠くてもふざけんなだけど。
そのまま重低音が効きに効きまくった
トラックは物凄い音で走り出した。
あ。このスピーカー。
「ねー。これってさmixi上げてた
水飛び出るスピーカー?」
「おーーー!そうそう!
よく分かったな!」
いや。物珍しすぎるだろ。
こんなもの乗せるのか普通。
いや。あたしだったら乗せない。
心の中ではすげーそう思ってた。
話さない空気が重く感じたのか
やったらと話してきた。
話した内容も高校の事、血液型
名前、年、音楽の事。
大体そんなもんかな。
音楽の事では話が盛り上がった。
共通点が重低音が好きなこと、
ボカロが好きなこと、
パラパラ聞くこと、踊ること、
チャラそうな顔してボカロ好きなのか。
とか色々話しながら会社に着いた。
「ちょっと取ってくっから
待っててなーー!」
いや。ここまで来たら逃げらんねぇわ。
スターっと走って取りに行った一輝。
やること無く携帯をいじっていた。
まあ、いじるのもmixiで来てる
メッセージを返すくらいなんだけど。
あとはメールかな。
メッセージでは同い年の子、
同じ学校らしき男とメッセージをしていた。
その子もボカロが好きで
踊ってみたとか上げてるらしい。
いい趣味持ってんじゃん♪
なんて思いながら返事をしていた。
しばらくすると一輝が帰ってきた。
「あったの?」
「はぁ。はぁ。
ん?あったよ!」
と見せられたのはボロボロの
今にも壊れそうな財布。
いや。仕事してんなら買えよ…
