ともあれ、これにて全て終了。

御影市に魔性を呼び寄せていた悪霊・百禍の脅威は去った。

…とはいえ、これで完全にこの街に魔性が現れなくなった訳ではない。

呪眼を持つ稀代の魔女である私…四門メグがいる限り、その呪眼目当ての連中は今後も集まってくるだろう。

私と修内太の周囲は、今後も何かと賑やかなままのようだ。

「でもまぁ」

修内太が、肩越しに私の顔を見た。

「自分で引き寄せてる以上、ちゃんと責任は持つんだろ?」

意味ありげな修内太の言葉。

『この街の人間、守ってくれるんだろ?』

私にはそう言ったように聞こえた。

「…フン」

私はそっぽを向いて、肩にかかった髪を片手で払った。

「少しくらいは手伝いなさいよね」








夜が明けてきた。

永劫の闇を歩く魔女にも、光が差し込み始めていた…。