たぶんね、

手紙をくれた時から好きだったのかもしれない。


文章からたくさん伝わったんだよ。

『好き』って気持ち。


だから私の絵は…

「雪人くんのお陰で、大賞とれたんだよ…!」

私の影と重なっている彼の顔は、
目を丸くして固まっていた。


「…それと好きは関係ないんじゃないのか?」

困ったように微笑む彼が尋ねる。

「好きじゃなかったら雪人くんのアドバイス通りにしないもん!」

雪人くんのアドバイスはミーちゃんのアドバイスと一緒だったけど、
無視することだって出来た。


好きだから……


「ふっ、ばーか。」

「ひゃっ…!」


下から突然腕を引かれ、彼の胸に飛び込む大勢になった。


「これからも頑張れよ?」

耳元で囁かれたその言葉に、なぜか涙が出た。

「……うんっ…!!」


それから私たちはしばらく抱き合っていた。