――コンコン。


「!!」

疑問の解明に一人ふけっていると、
それを止めるかのように扉がノックされた。



ガラ…ッ


開けるとそこには見知らぬ男子生徒。
私より頭一つ大きな長身で、


芸能人並みの綺麗な顔。


こんな人、うちにいたっけ…。


首を傾げながら目の前の人物を思わず凝視してしまう。
絵を描き終わった後にメガネを外してしまったので
ぼやけた綺麗な顔と焦点を合わせたかったのだ。


「…そんなに見つめないでくれる?」

「へっ?!あ、ごめんなさい。メガネ外しちゃって。」

「それより、もう下校時間なんだけど。」

「わ、わかってるわよ。
でも…どうしてあなたが見回りに?」



彼の手には懐中電灯があり、それがどうしても気になった。

すると彼は呆れたように溜息をひとつこぼし、


「生徒会監査の1-C富樫雪人(トガシユキト)。
これが俺の仕事なの。」


そう言って懐中電灯の光を私に当てた。


「ギャッ!!」