水音が、私の思考を遮断した。

もう何がどうなってんのかわからなくて、


感じるのは

ハルにいの唇の熱さと、
絡まる舌の気持ちよさ。

体験したことのない感覚に


私は意識を飛ばした。




―――――――…


我慢…は出来なかった。

もう知らねえと思った。


朱莉の身体に触れると、
さらに熱くなるのが伝わった。


あぁ…そっか。原因は俺か。


「告白は…起きてからな。」

そして俺は、朱莉の額に唇を落とした。

――――――…



薄れゆく意識の中で
額に小さく何かが触れた。


「…クシュッ…。」

そして、愛しい人の小さなくしゃみが聞こえた。



あーあ。だから入るなって言ったのに。




私の想いは、言葉で伝わる前に

熱で伝わったみたい。


ずっと冷めることのない、

恋の熱に。







FIN


→あとがき