「ど、どうしたの…ハルにい…?」
身体の奥が熱くなっていく。
思考が定まらない。
だめだ、また上がる…。
「薬飲め。」
簡潔にまとめられたその要求に、
一瞬呆気にとられる。
薬…?
ふと机の上にあるハルにいが買ってきてくれた風邪薬に目を移す。
「そ、だね…。」
今は薬どころじゃない。
この熱くなった身体が、ハルにいにバレてないかが気になる。
ごまかすためにも起き上がろうとするが、
「ひゃ…っ!?」
肩を掴まれベッドに押し付けられたままの体勢にされた。
「俺が、飲ませてやる。」
は……?
なにいってんの…
それって…
「口うつし…っん?!」
一瞬だった。
考える暇さえもなく、
ハルにいの口に含んだ薬と水が
私の口の中へと移動した。