『お疲れ様です。
あれっ?姉貴はどこです?』
『ああ、お疲れさん響。ここ来る前に慎吾くんらと会うて、今、莉乃は小河さんと下の駐車場におるんや。
慎吾くんが、一緒に走ろ言うてはるから、響ついといで。』
『わかりました。
すいません。色々ご迷惑おかけして…』
『別に迷惑やなんて思てへん。
それに、響の可愛ええお姉さん、ボクのんなったから、そんつもりでおってな。』
『そうですか…って!!
ええ―――ッ!!
隊長!あんな姉貴でいいんですか!?
僕が言うのも何ですが、手がかかりますよ!!』
ビックリして、口ではそう言ったものの、“姉貴、よく頑張った!!よかったな!!”と心の中では思っていた。
『何や響、ボクに莉乃獲られて寂しいん?
まぁ、響もそろそろシスコン卒業せなな?
響が心配せんでも莉乃の事はボクが引き受けたるわ。
何なら響の面倒もみたろか?』
『なっ!何を言ってるんですか!!
ぼっ僕にも彼女いるんですから寂しくなんかないですよ!!
むしろせいせいした位です!!
姉貴の返品は不可ですからね!!
日頃からの感謝を込めて姉貴にノシ付けて隊長へ贈りますよ!!』
やたら話す響見とると、やっぱりボクに獲られて寂しいんやな?
莉乃もやけど、響おちょくるんも面白ぉて止めれんわ!
一人っ子のボクには、二人がやっぱり姉弟やなと感じる。
せや、あんまし待たすんも悪いから、そろそろ響を連れて慎吾くんとこに戻らなあかんな。

