『いや~、たまたま走りに来てなぁ、お前の車見つけただけや。』
“車に居らんから、ここ来てみたら、美味しい思いしとるお前見つけたからちょっとカラカイに来てやったわ!
助手席に女の子の紙袋見たからなぁ。”
と、ご機嫌に話してきた。
『よ~見たら可愛いやっちゃなぁ?
どぉや?こんな狐やめて俺と…』
そう言いかけた慎吾くんは“バッチーン!!”ともの凄い音と共に
『こんのアホ!!
帰ってこん思たら、何口説いとるんや!!』
と、小河さんに怒鳴られて殴られ、
『~ッたぁ!!何すんねんボケェ!!』
とドツカレタ頭を抱えとった。
『一ノ瀬~!!お前もいつまで公共の面前で何抱きついとんや!はよ離れんかい!!』
と、顔を真っ赤にした小河さんを見た慎吾くんは、
『なんやぁ万優里、顔真っ赤やぞ!!こんなんでもお子様には刺激強いんかぁ?』
『うっさいわ!ほっとけハゲ慎吾!!』
と逃げる慎吾くんを追いかけてった。
そしてロマンチックな夜景を背に聞こえてくるんはボクらのやり取り聞いてた周りのカップル達の失笑…
あーあ…ボクらは周りのカップルの一つに馴染まんと、かなり迷惑な奴等になっとった。

