それでもボクはキミを想う


あれからぶらぶらと話ながら歩いていたら、貴方にLINEがはいった。

“ お疲れ様です!
隊長、姉貴がお世話になります。
今夜、再度山に行きますが、こられます?
もしこられるなら、僕がついでに姉貴を連れて帰えろうと思うのですが?”

『響からLINEや。
今日の夜、再度山に行くみたいやけど莉乃ちゃんはどないする?』

そう言うてキミに画面を見せた。

『えっ?響から?
一ノ瀬さん、今日は再度山行くの?』

『せやなぁ、キミ送ってからついでに再度山か裏六に行くつもりやったけど、それやったら再度山に一緒に行って、響と帰ったほうがエエんかな?』

『ここから電車でも帰れるから私の事は気にしなくていいよ?』

『莉乃ちゃんこそ気ぃつかいな。一人では帰さんよ?
ほな、響に再度山行く言うとくわ。』

『ありがとう。
それとね、八坂神社の近くで五時頃から開いてる“みたらし団子屋さん”知ってる?』

『いっつも凄い並んどる、小さいお団子がぎょおさん付きささっとってみたらし団子にきな粉かけてくれるとこ?』

『そう!!私も響も、そのみたらし団子大好きなの。買って帰る時間あるかな?』

『全然大丈夫や。
それ買うて、晩御飯食べてから行こか?』

キミはコクりと頷いて、二人でお団子屋さんがある八坂神社の方へ向かった。

『あっ、やっぱり開く前から並んでる人いるね?』

『せやな。ここのは人気あるからな?』

開店予定五分前に着いて、すでに十二組並んどったから、その後ろの十三番目にボクらは並んだ。

皆、大量に買うていくから、意外に時間かかったけど、無事に目当てのお団子を買うて時間見たら、五時半近かった。

『そろそろお着物を桜子ちゃんのとこに返しに行かないといけないね。』

『んー、惜しいけどしゃあないなぁ。』

『かわいいお着物着れて、一緒に遊べて、今日はすごく嬉しかった。』

『ボクも久しぶりに楽しかったで。
また、二人でどこか行こな?』

『うん。楽しみにしてるね。ありがとう。』

ボクはほんま惜しい気持ちいっぱいで桜子に着物返して、京都を後にし、キミと神戸へ向かった。