それでもボクはキミを想う


初めて会った次の日から悠人は、毎日電話やLINEをし、自分の学校が終わったら、よく私の大学まで来ていた。

『なぁ、莉乃さん、俺、本気(マジ)で莉乃さんの事が好きんなった。
付き合ってくれよ!』

と毎日言い絡んできてたが、

『弟より下のあんたとは付き合えないよ』

笑いながら誤魔化す様に何回同じセリフを言い続けたのかわからなかった。

私には2つ下の弟“ 響”(ひびき)がいる。
その響より2つ下の悠人と付き合う気は毛頭無かったし、すぐに諦めると思ってた。

そんな日が気がつくと1ヶ月過ぎ、2ヶ月過ぎ、半年過ぎた頃には、いつの間にか、悠人は私を“ 莉乃さん”から“ 莉乃”と呼び、私は悠人の隣にいるのが定位置だった。