ボクの卒業してからの日々はあっという間に過ぎていった。

そしてボクの恋はというと、奥田さんと別れた後は、特定の彼女はつくらんかった。

奥田さんに執着しとる訳やない。

なんや縛られたり絡まれんのは、面倒くさいからもう堪忍や。

成績もそれなりによかったから高専卒業決める前も、教授らに専攻科や大学編入やら勧められたけど、はよオヤジの後継ご思て就職に決めた。
そしてその為には自動車整備士の国家資格がいるし、それを取るために試験を受けなあかんかった。

まずは三級を取得し、次は二級。

しかし、二級受けるのに、実技経験年数がまだ足らんかった。

受験には実務経験が必要やったからオヤジの知り合いの大手整備工場へ修行に出て忙しかった。

二級自動車整備士になる為に、朝から晩まで大変やったけど、受験する為だけやなく、車相手が楽しぃて、毎日毎日油まみれになりながら、がむしゃらに働いて勉強し、勿論二級も取得した。