ア《次のニュースです。□■市にある、ここ、△▲社の社長 茂山昭宏(シゲヤマ アキヒロ)さんが、今朝遺体となって発見されました。エー、茂山さんの遺体は、首をえいr》
唯がニュースを見ながら朝食を食べていると突然テレビが消えた。
「あっ!なんで消すの!?」
唯が振り返ると、すでに朝食を食べ終えてくつろいでいる朔と、母親のように5人分の弁当を作っている光がいた。
「食事中に見るものじゃねぇ」
「唯、早く食べないと遅刻しますよ」
光に言われ、慌てて食べることに集中すると、唯の隣に座っていた彰と瞬も話し始めた。
「だけどさ、昨日のあれは・・・ちょっとやりすぎじゃない?」
「彰はあいつらの肩を持つですか?」
「そうじゃないけど、あれ、証拠残ってないよね?」
「安心しろ。ちゃんと綺麗に掃除してきた。」
「朔、顔が怖いですわ」
のんびり話していると、突然唯が叫んだ。
「あー!!遅刻する!」
唯の叫びで4人が時計を見ると、いつも家を出る時間を軽く10分は過ぎており、5人は急いでカバンと弁当をひったくると全力疾走で最寄の駅まで走っていった。
結論から言おう。全員、なんとかギリギリの所で電車に飛び乗ることができた。
駅に向かう途中で唯が忘れ物をしたと言ったときは肝が冷えた。
5人とも同じ電車通学なのだが、それぞれ学校が違うため、一駅づつ人数が減っていく。
まずはじめに降りるのが、最寄の駅から2つ先の学校に通っている朔である。
実は、策はこの5人のリーダー的立ち位置にいるのだが、5人の中で一番頭がよろしくないため、1人だけ私立の学校に通っている。
朔が降りたら、一駅づつ順に唯・瞬・光・彰の順に降りていく。
ちなみに、5人の中で一番頭が良いのは、彰だったりする・・・。


