体育館にはボールが跳ねる音だけが響いてる。



なんて名前のひとかな?


何年生かな?同級生?





気になって気になって、ちろちろ横目見てしまう。




「バスケ、上手いね」


「へっ?わ、私ですか?!」


突然に喋りかけてきたから、びっくりして変な声が出てしまった。


「あなたしかいないじゃん(笑)」


「そっそうですよね、ありがとうございます!」


「1年?」



「はい、1年生です。あの何年生ですか?外から見てるときからずっと気になってて…」


「3年だよ」





あっ3年生なんだ、先輩だ。



「先輩ですね、あの……それで、また質問いいですか?」



と言ったら先輩ははにかんで、いいよ(笑)と言ってくれた。