「お邪魔します。」
これが先輩のおうちなんだ。
からだいっぱいにその空気を吸い込んだ。
入った瞬間、心臓がどんどん加速して「お母さんはお仕事ですか?」とか「三階建てなんですね、いいな~、私の家なんて…」と喋りすぎてる私に先輩が少し笑った。
「先輩の部屋はどこにあるんです……んっ」
ですか?と聞こうとしたら、いきなり唇が重なる。
先輩の口が開いて、深くて今まで味わったことのない深いキス。
玄関の壁に私の手首を押さえつける。
男の人の力に反抗はできない。
「んーーー!!」
「鼻。」
こんな深いキスなんて経験したことなくて、息の仕方がわからない私に鼻で息をしろと教えてくれた。
「ちょっと、まって……んんん」
また先輩が近くなる。
先輩が急に男になって、少しビックリした。
