ハッと、現実に戻されて時計を見るともう少しで次の時間だった。


(戻らなきゃっ……)


慌てて教室に戻った。


「ちはるんるん、どうしたの?放課何してたの??」


前の席の、桃花(ももか)って言う人がフレンドリーに話しかけてくれた。


「学校内をうろちょろしてたよ~、体育館で一人で黙々とバスケしてる人がいて自分も早くやりたいなぁなんてね!」


「え!やってたの?バスケ!」


「やってたよ!小学校の頃からずっと!」


「ちはるんるんがバスケとか想像つかない、もっとふわふわ~って家庭系のさ!!」


「うっそ、バリバリ運動部だよ(笑)」


「カッコいい~!!!」


桃花さんがそう言うとみんなが、そのノリにのってフウウウウッ!って盛り上げてくれた。


少し自分が目立ってる気がして、恥ずかしくて笑って下を向いた。