甘い恋




大好きすぎて、言葉にするのが恥ずかしくて、先輩の背中に手を回してギュっと力を込めた。



「嬉しいです。」



「んー、俺もだよ。」



目尻にしわをたくさん集めて、笑う先輩がすごく好き。



いつもはいたずらっ子みたいな顔してて、可愛らしい方が強いけど。



今の先輩は、なんだかいつも違って…いつもよりもっと、ドキドキした。




目で伝える『好きです。』が届いたのか、先輩も『俺もだよ。』って目で言ってる気がする。





「これからさ、朝も一緒に学校いきません?」



抱き締めたまま、耳元で囁く。



自分でもビクッとしたのが分かった。




「もちろん、行きたいです。」




よし。と先輩は言って私の頭をポンポンとした。