そこにはやっぱり私が想像してた人物“杏衣”がいた。

「もう!!チビやないッッ!」

「はいはいッ!…おちびちゃん!!」


杏衣は反省した様子を見せる事なく私の肩を叩いた。

くそぉ~
私はムスゥとした表情を見せた。


「ねぇー、それよりいい人いたぁ???」

杏衣はニコニコした顔を向けて私に問い掛けて来た。

いい人っていうのは…
きっと男子の事だろう...
けど、そのまま答えるのもなんか面白くない気がして私は頭をひねる事にした。


「うーん~、いい人かぁ...あっ!!!いたょ!なんか中学の時の部活が同じ子で...」

「もう!!違うって!!男だょ、お・と・こ」


中学の部活が同じという事で分ったららしい…
まぁ確かに女子テニス部に入るような男子はいないだろう。

私は杏衣の表情を見て楽しむと、素直に気持ちを伝えた。