「あはは、ほんとだ、すっげ真っ黒!ますますガラが悪ぃ!」


「そんなんじゃ日菜ちゃんに嫌われちゃうぞ」


「ま、いいんじゃない?日菜ちゃんにはやっぱり白馬に乗った王子さまみたいな男の子がお似合いだし」




は、はぁ…?



日菜、色黒嫌いか…。

いや、あいつは見かけで判断するやつじゃ…。



いや…むしろ反応を気にするなら、凌輔さんか…。



と、忙しさにかまけて忘れていたことを思い出して、頭を抱えそうになった。

日菜をめぐって、あのシスコン兄貴との対決が待っていた。



俺の恋路を邪魔する存在。

凌輔さんとカンナ。



けど、カンナについては、落とし前をつけたつもりだ。


この前は驚いたけどな…。

まさか、いきなりキスされるなんて…。