イジワル先輩さま、ご注文は甘い恋で



「ああ、変わらない。みんな元気だ」


「ほんと…?ね、わたし、今度遊びに行っていい?」


「別にいっけど。んなヒマあるんだったらな」


「やった…!」




綺麗にメイクされたカンナの顔に、にじむような笑顔が広がった…んなことよりも、日菜!




「おいカンナ!なにやってんだっ…!」


「げ、マネージャー!」




騒ぎに気づいたおっさんが、こちらに走ってくる。

ぎょっとなって力がゆるんだすきに、カンナの手を振りほどいた。


野次馬の中に目をこらす。

日菜の小さな背中を捜したけれど…どこにも見つけられない。

それでも俺は人ごみの中へ分け入っていく。




「またね晴友っ…!また会いに行くからっ!」




日菜の姿を追い求める俺の耳に、波乱を予感させるカンナの声が聞こえてきた。