イジワル先輩さま、ご注文は甘い恋で


『単調な味が続きがちのガトーショコラに工夫を加えた、本店の自信作』



この言葉だって、まさに俺が心の底でひそかに抱いていた自負で、誰にも言ったことはない。
姉貴にさえ。

なのにあいつは、そんな俺の心の奥底の気持ちまで気づいてくれてたのか…?




くそ…なんなんだよ…。




思わず口元がゆるむ。




うれしすぎるっての…。




日菜のペースが続いたまま撮影は終盤を迎え、締めの店の宣伝に入っていた。


すっかり自分のペースをつかんだ日菜だったけれど、カメラを見つめるとすこし頬を染めながら微笑む。




『ベイエリア観光の休憩に、隠れ家的カフェに立ち寄りませんか?
たくさんのおいしいスイーツでお迎えいたします。
カフェリヴァージ、ぜひお越しください』


『はい!
絶品スイーツとカワイイ店員さんがお待ちです!ぜひ一度いかがですかー?』




リポーターが手を振る。横で日菜も頬を赤らめながら手を振った。




「カット!!」