「後は、この後何時かわかんないけどAnsyalが記者会見開くみたい。

 取材に中継車出してるTV局のスタッフさんが電話で誰かと話してるの立ち聞きしたみたい。

 セレモニーホールが何処かまでは、まだ情報が入ってこないけど引き続き皆で情報集めてくれてるみたいだから。

 だからTAKAファンも、ちゃんと気をしっかり持って。
 皆のことは私たちがちゃんと支えるんだから」



そう言ってくれる紗雪の声が今は凄く心強かった。

TAKAを乗せた車が病院前を通過してマスコミの中継車が撤収した後も、
ファンたちは今度駅の方へと移動して、とある場所へと向かった。


Ansyalのメンバーが住んでいると言うメンバーの自宅マンション前。


その途中、実家の方からトンボ帰りで車を走らせてくれた楓我さんから電話が入って、
私は一度、紗雪たちとは行動を別にして直弥さんのマンションへと戻ることになった。



長い長い夜は、まだ始まったばかり。
この後に続く悲劇をこの時の私はまだ何も知らなかった。