貧乏を経験してない人間には
わからないだろうね

金は金



ドアをノックする音とともに
さっきのボーイが入ってきた


ガラスのテーブルに
飲み物が静かに置かれる


「出会いに乾杯」


板野はグラスの酒に口をつける

私もそれにあわせて飲む


喉を流れるアルコールが
気持ちいい


「君のポールダンスはなかなかだったよ」


カラン

グラスの氷が解けて
音を立てる


「ありがとうございます」


「いつまで、踊り子を続ける気?」


「大学卒業まで」