「……なんだ? 名刺、みたいな……」
腰をかがめて拾い上げ、純正は目を見開いた。
「どうしてこんなものがここにあるんだよ」
それは、深山晴紀の名刺だった。純正ははっとした。花名の言動がおかしかったのは、晴紀の入れ知恵に違いない。
「どこで会った?」
接触するとしたら店か病院だ。病院の方が可能性は高いだろう。純正は勢いよく名刺を破り捨てると、車のキーを手に取った。
「今日あいつは当直のはずだ」
車を飛ばして病院の通用口に横付けすると、すぐに警備員がやってくる。
「こんなところに停められたら困りますよ」
「すまないが急いでいるんだ」
無言でIDカードを突き出すと、警備員はあわてたように頭を下げた。
「お疲れ様です。結城先生。呼び出しですか?」
否定はしなかった。緊急車両の妨げにはならない位置に停めたし、問題ないだろう。
純正は入り口のロックを解除して、病院の中に入るとエレベーターに乗り込む。
外科病棟にある仮眠室のドアをノックすると眠たそうな晴紀がドアを開けた。
腰をかがめて拾い上げ、純正は目を見開いた。
「どうしてこんなものがここにあるんだよ」
それは、深山晴紀の名刺だった。純正ははっとした。花名の言動がおかしかったのは、晴紀の入れ知恵に違いない。
「どこで会った?」
接触するとしたら店か病院だ。病院の方が可能性は高いだろう。純正は勢いよく名刺を破り捨てると、車のキーを手に取った。
「今日あいつは当直のはずだ」
車を飛ばして病院の通用口に横付けすると、すぐに警備員がやってくる。
「こんなところに停められたら困りますよ」
「すまないが急いでいるんだ」
無言でIDカードを突き出すと、警備員はあわてたように頭を下げた。
「お疲れ様です。結城先生。呼び出しですか?」
否定はしなかった。緊急車両の妨げにはならない位置に停めたし、問題ないだろう。
純正は入り口のロックを解除して、病院の中に入るとエレベーターに乗り込む。
外科病棟にある仮眠室のドアをノックすると眠たそうな晴紀がドアを開けた。


