「すみません、三時に予約している小石川です」
「お待ちしておりました小石川様。診療情報提供書とその他の資料をお持ちでしたらこちらでお預かりいたします」
花名はカバンから大きな封筒を取り出すと、受付の事務員に手渡した。事務員は封筒の中意を確かめると、また花名に声を掛ける。
「本日、相談者様ご本人はいらっしゃいますか?」
「いいえ、娘の私だけです」
「それでは相談同意書もご提出いただきたいのですが、ご用意はございますか?」
「はい」
花名は母のサインが入った用紙を事務員に差し出した。
本当は母親には黙っておきたかった。しかし、大津の言った通り、本人の同意がないと受け付けられないと予約の段階で言われてしまった。
そこで仕方なく『別の病院で治療の相談をしてくる』と説明した。母親はすぐには首を縦に振らなかったが、花名が泣いて訴えると渋々同意してくれたのだ。
「お待ちしておりました小石川様。診療情報提供書とその他の資料をお持ちでしたらこちらでお預かりいたします」
花名はカバンから大きな封筒を取り出すと、受付の事務員に手渡した。事務員は封筒の中意を確かめると、また花名に声を掛ける。
「本日、相談者様ご本人はいらっしゃいますか?」
「いいえ、娘の私だけです」
「それでは相談同意書もご提出いただきたいのですが、ご用意はございますか?」
「はい」
花名は母のサインが入った用紙を事務員に差し出した。
本当は母親には黙っておきたかった。しかし、大津の言った通り、本人の同意がないと受け付けられないと予約の段階で言われてしまった。
そこで仕方なく『別の病院で治療の相談をしてくる』と説明した。母親はすぐには首を縦に振らなかったが、花名が泣いて訴えると渋々同意してくれたのだ。


