目を醒ますとベッドの上にいた。
遮光カーテンが引かれているので部屋は暗いままだが隙間から白い光が漏れていてもう昼なのだと分かった。
「どうしよう、仕事!」
慌てて上半身を起こしてみるが、樹の姿はない。
「あ、服……」
下着とスリップドレスは着ていたが、純正が買ってくれたワンピースは脱がされていた。
花名はベッドから抜け出すと部屋のドアを開けた。廊下に出てリビングへ向かう。
こんな格好で樹に会うのは気が引けるが仕方がない。
「樹さん?」
リビングのドアを開けたが樹はいなかった。
申し訳ないと思いながらも他の部屋をのぞいてみた。けれど、どの部屋にもいないようだった。
連絡をしたくてもスマホは壊れてしまった。こんな格好では外には出られない。
仕事は遅刻になるが樹が事情を知っているのは幸いだった。
どうすることもできずに困り果てていると玄関のドアが開く音がした。


