さっきのことが、頭から離れず風呂場に長い間いたみたいだ。
橘はもう寝てしまっただろうか。
急いでシャワーを浴びて出る。
リビングには、電気が付いていた。
「起きてるのか?」
しかし、橘の姿はなかった。
寝室を覗いても...。
「何処に行ったんだ?」
リビングのソファーに近づくと、橘が寝ていた。
「ベッドで寝ろと言ったのに。」
小さく蹲って寝ている姿は幼い。
いつも、大人っぽい雰囲気だからか。
「身体はこんなに小さくて華奢なのにな。」
俺が掴んだ腕なんて、折れそうなくらい細かった。
ふとテーブルに視線を向けると、水と薬が置いてあった。
これって、睡眠薬か?
睡眠障害になったことないから、睡眠薬なんて飲んだことないけど
友人は、飲んだ翌日がキツイと言っていた。