君だけを






「この辺でビジネスホテルとかはないですか?

この際、漫画喫茶でもいいので。」





部長の部屋以外なら、どこでもいい。





「...ないな。あっても言うわけないだろ?」







それもそうだ。






強引に泊まらせようとしているのに、そう簡単に教えるわけがない。





「諦めろ。」





この一言にとどめを刺された。




心の中で不貞腐れながらも、表情には出さず、部長の後ろを着いていく。




エレベーターで、15階まで行く。





マンションは外見も凄かったが、内面も高級ホテルと思うくらいだった。





「早くしろ。」




ボーッとしていたうちに、着いたみたい。






「...お邪魔します。」





シトラスの匂い...。





タバコとか、そういう匂いは部長からしないから落ち着く気がする。





「シャワー浴びてこい。」





「私は後からでも...。」






「早く。」





「...分かりました。」





命令ばっかり。





何様なんだ、この人は。





部長だからか。