君だけを








着いたところは、私の家ではなかった。





「部長...。 此処はどこですか?」






「俺の家。」






俺の家...。





何で?





「お前、寝てたから。」





寝てたって...。





「でも、部長は私の家知ってますよね?」





前に、彼方くんが部長と飲みに行った時に私の家に来たから。





彼方くんが酔い潰れてしまい、送って行こうとしたら、なぜか







私の家の住所を部長に伝えて...。





部長もそれを信じて送ったら、まさかの私の家だったという







あのことを忘れたわけではないでしょう。





「.........知らない。」





「部長は、嘘が下手ですね。」





そんなに間を開けると、嘘だって気づく。





「自分の家に帰ります。」






「電車はもうないぞ。

ちなみに、俺は送る気はない。」





何なんだ、この上司は。





襲われるとか言っておいて、その本人が部屋に連れ込もうとしているじゃないか。