君だけを






「すまなかった。

気づいていたんだが、証拠が必要だったんだ。」





言い訳ですか。





「それで、会議の前に上の方に連絡しててな。

会議に遅れて、気づかなかった。」





じゃあ、あの人はクビか。





いい歳して、家族もいただろう。





クビにされたおじさんは、どうでもいいが







家族がかわいそうだ。





「そうですか。」





「すまなかった。」






謝られても...。





「別に、大丈夫ですから。」





そして、また沈黙。





それからはどちらかが話すこともなく、私はボーッとして






部長は運転に集中していた。





当たり前か。





「着いたぞ。」





あれ?






いつの間にか眠っていたみたい。





「早く降りろ。」






「はい。」