案内されたのは、やたらめったら広い(もうここまで来るとくどい)部屋。


王の寝室。これが…。



教室2個分くらいあるんじゃないかという広さに、でかい天蓋付きのベッド。



もちろん布は真っ黒だ。


こんなところで寝たくない…っていうか、寝れない。



「いつ見ても素晴らしいものです、漆黒の部屋…。


これをデザインしたのは先代様なのですよ」



悪趣味野郎はお前か先代。


まぁ、白いシーツで寝たいー、とか思ってる私が、この国では悪趣味なのかもしれないが。


それにしても、ランスさんまでこの部屋をうっとりと見つめるとは思わなかった。



どんだけこの国の貴族は、黒が好きなのだろう。