「やだ、何するんですか先輩」


「何するんですかはこっちのセリフよ!言ったそばからストラップ買わされそうになって!


あんたもう高1でしょーが!」


「えーっ、わかんないんですか先輩、この神秘的なパワーを秘めたこのストラップの魅力が」



私は占い師の手からストラップを受け取り、美咲先輩に見せる。


美咲先輩はすぅーっと息を吸うと、それからめいっぱいの力でそのストラップを私の手からはたき落とした。



「「ああーっ」」



同時に声を上げる占い師と私。


とどめに美咲先輩はそのストラップ__勾玉の形である__を、


思いっきり空にぶん投げた。


ああああ、何やってんですか先輩、それは曲がりなりにも商品なのに!



「あなたっ、そのストラップ、どうしてくれるんですか!?弁償してもらいますよ!」


「んじゃあんたも占い料1000円返せ!


インチキで愛美を騙そうとして!全部録音してあるんだからね!警察に通報するわよ!」


「ぐっ」



えっ、なんで言葉に詰まってるの。


警察に通報されて困るような占いだったの?