「お」



レンが声を上げ、立ち止まった。


なんだろう、と思って前を覗いてみれば、そこは。



「行き止まり……!」


「ウソだろ、まさか地図が間違ってたってのか」



レンが慌てたように目の前の壁をぺたぺたと手で探る。


ど、どうしよう。私も手で探って入るものの、


この壁には突起もないし、ドアの取っ手とかもない。


引き返すしかないのか、と考えたその時。



かちっ。



何かが私の手によって、凹んだ感触が。



「ボタンか!?」


「そうみたい!なにか押したような気がする!」



間違いない。ボタンかスイッチっぽいものを確かに押した感触があった。