「スマホがあるだろ」



冷静な声で返されて、納得した私は自分のカバンを漁る。


でも言い方ちょっと冷たくない?


頭大丈夫?って聞いたことまだ怒ってるのかな。悪意が全くなかった…とは言わないけれど。



「それに悪魔文字なら俺も読める」


「え?」


「昔執事が、『これは忌まわしい悪魔文字です殿下』とか言って極秘記録を見せてくれたんだ。


英語だろ? 前世じゃ結構英会話習ってたし、読めるよ」


「英会話!それは心強い」



私がわからない単語があったら、教えてもらおう。


そう思いながらスマホで文字を照らすと。



蒼白になったのはレンだった。



「これ…神聖文字の石碑じゃねぇか…!」