「ありゃァ…こりゃまた盛大にやったねェ、えェ?」
「………悪ィ」
美香がグラウンドの惨状を見て言う。確かに今日はいつもより酷い。信じられる?鋼鉄製のポールが折れてるんだよ?地面が人一人埋められるくらいに抉れてるんだよ?
「全く。あたしゃ救急車でも無ければ修理業者でも無いンだよ。今日は折角の休みだったってのに…勘弁して欲しいねェ本当に。」
「今度何か奢る。杏花が」
「私なんだね」
そうこうしている間に、美香が修理を終わらせる。…あれ?結局何か奢んなきゃいけないの?私
「あ、そうそう忘れる所だったねェ、はいこれ」
「……ンだこれ」
美香からチラシを受け取る。あ、これ能力(スキル)で作られたやつだ。私触っちゃいけないんだね。嫌だなぁ
「“また”開くんだってサ。“アレ”が。」
「げえぇ…“アレ”嫌なんだけどなぁ…面倒くさいし」
「俺は大歓迎」
「それはアンタか戦闘狂に限るねェ」
「で、今度はいつ?来週?三日後?」
「あァ?明日だよ」
「明日」
早くない?“アイツ”は何考えてんの?殺す気?疲労死?変態め
「あたしゃいつも通り医療班だからねェ、頑張りなよ《魔術師》と《力》!」

明日、シズちゃんと戦闘狂しか喜ばない、悪趣味な“アイツ”主催_花ノ宮魔法学園武闘会が開催される。しねばいいのに。