からっぽ。

凌に、今日の営業について指示をして、段取りを頼む。

「大丈夫です。ちゃんとやっときますョ!」

「……悪いな……」




待ち合わせの喫茶店に着くと、香子ママの姿が見える。

俺は急いで店に入り、席に座った。


「遅くなって、すみません…」

「どうしたの?急に」

「実は……」


テーブルの上に、封筒を置く。

「何?」

今から話す事を察する様に、あえて笑顔の香子ママ。


「別れた彼女と、寄りを戻そうと思ってます」

「……そう…」

「だから、その前に、借りたお金を返して、ちゃんと報告しようかと………」

一瞬、嫌な空気が流れる。


「分かった。じゃあ、ココはご馳走してね」


理由を何も聞かず、それだけ言って、香子ママは帰って行った。